赤穂緞通 六月「和の色と柄」
2023. 4.28 fri〜5.4 thu 11:00〜17:00

2023年4月28日〜5月4日 Art Space はしまや にて「和の色と柄」をテーマとした赤穂ギャベを中心に展示会を開催いたします。
赤穂緞通(古作)とのコラボ展示もご覧いただけます。

・・・・・・・・・・

独特な文様と繊細で美しい色合いを持つ赤穂緞通は鍋島緞通(佐賀県)、堺緞通(大阪府)と並び日本三大緞通と呼ばれております。

この赤穂緞通は児島なか(文政6年 1823年、赤穂郡生まれ)という女性が万暦氈(ばんれきせん)と云う中国緞通を見た時、その色合いの美しさと図柄の精巧さに感動し、試行錯誤を繰り返し明治7年(1874年)完成させたものです。

明治の終わり頃には政府に納入され販路も外国へ広がって行きました。しかし昭和12年(1937年)原綿事情が悪化し衰退の一途をたどり、昭和25年(1950年)再開はしたものの、ほとんどが手作業である赤穂緞通は機械化に向かず時代の流れと共に廃業に至りました。
 
時は平成に移り、赤穂市の教育委員会が「赤穂緞通織方技法講習会」を実施し、講習を終了されたお仲間が伝統工芸としての保存、技術の伝承、地場産業としての赤穂緞通の名を全国に広めていくことに努められました。

私が26年前「夢空間はしまや」(現 atelier & salon はしまや)をオープンして間もなく、そのお仲間の橋羽(はしば)一恵さんが私を訪ねて下さり、廃れてしまった赤穂緞通を復活した話を熱く語られ、ぜひ展示会をはしまやで行いたいと云われました。

初めて見る赤穂緞通はやさしい色合いで、手触りが気持ちよくデザインも素敵で、私はすっかり心惹かれ、すぐにでも皆様に見ていただきたいと思いましたが、従弟のお店「MUNI」の手前、はしまやでの展示には踏み切れませんでした。それからも幾度となくご案内をいただいたり訪ねて下さったりし、その度に「いつかきっと」と頭から離れることはありませんでした。

それが昨年、彼女と私がそれぞれに20余年間築いてきたお友達のご縁が色々つながり「Art Space はしまや」で「赤穂ギャベ」の展示・販売をさせていただき「次回は赤穂緞通をも含めた展示会を!」と話が進み今回の運びとなりました。

私達二人の長年の夢が現実のものとなったこの作品展を、皆様とご一緒に楽しみ、手仕事の美しさにふれたいと存じますのでどうぞお出かけ下さいませ。

楠戸恵子

 

■会期:
2023年4月28日 金~ 5月4日 木・祝
11:00〜17:00(会期中休み無し)

■会場:
Art Space はしまや(はしまや店先)
〒710-0053 岡山県倉敷市東町1-20
https://hashimaya.com/art-space/
入場無料

■主催
赤穂ギャベ赤穂緞通工房ひぐらし